互いが互いを大切に思い遣っている二人がいた。
ひとりは「伝えること」が相手の為だと思っていた。
ひとりは「我慢すること」が相手の為だと思っていた。
意識の持ち方がひとつ、違っていただけで…
二人に、取り返しのつかない傷を残すことになった。
人はなぜ争い、対立するのだろう。
「自己」がある限り争いは無くならないのだろう。
自己こそが、人間を人間たらしむものならば、
人間は争い、傷つけあうことを余儀なくされた生き物だということだ。
哀しい…
その哀しみを背負い理解した時、真の意味で人間になれるのかもしれない。