孤独なヒーロー

雑談

「アンパンマン」

自らの顔をお腹を空かせている人に食べさせるというこのヒーロー物語は、他人に施しを与えることは痛みを伴うものであるという、作者やなせたかし氏からのメッセージだ。

主題歌の歌詞も深い。

なんのために生まれて、なにをして生きるのか?
答えられないなんて、そんなのはイヤだ
今を生きることで、熱い心燃える
だから君は行くんだ微笑んで
そうだ、うれしいんだ生きる喜び
たとえ胸のキズが痛んでも

見たところは丸顔に赤いほっぺ、笑顔を絶やさない愛らしいヒーローだけれども、献身と自己犠牲に徹しているのだ、アンパンマン。

最近みたアンパンマンのアニメでは、顔を食べさせる話は出てこなかった。けれども、よく見てみよう。ジャムおじさんやバタ子さんと共にお茶に招かれても、アンパンマンは決してお茶やお菓子に手を付けない(というよりアンパンマンの分のお茶とお菓子がそもそも出されてない)。みんなのヒーローはいい目を見てはいけないのだ。

つらいな!

常に笑顔を絶やさずにみんなの夢を守り続けるアンパンマンに乾杯。